はじめに
目次
今回扱うのは、Adobe Frescoの「透明度をロック」についてです。
レイヤーアクションで、透明度をロックという項目があります。押しても何も起きず、どのように使えばいいかわからなかったのですが、同じレイヤー内で重ね塗りをするときに便利な機能とわかりました。その効果と使い方を簡単に紹介していきます。今まで使ったことがなかった、という方は参考にしてみてください。
Adobe Frescoの「透明度をロック」とは
得られる効果
水彩ブラシのような透け感のあるブラシは、最初にに塗った色と違う色を重ね塗りをすると沈んだ色味になったり、絵の具が広がってにじんでしまいます。色が混ざったり滲んだりするところがライブブラシのメリットですが、そのような変化をさせずに色だけを変えたいというときに「透明度をロック」を使います。
ロックをしてから重ね塗りすると、透け感はそのままに色味だけを変えることができまます。また、透明度が0%のところ(=何も描いていないところ)も0%のまま何も描かれないことになるので、はみ出しを気にせず描くことができるというメリットがあります。
使い方
具体的な操作方法です。水彩ブラシで描いた花のイラストに重ね塗りをして、赤い花びらの部分を青に変化させます。
色を変えたいレイヤーを選択しておき(青い四角で囲まれるのが現在選択されているレイヤーです)、その状態でレイヤーをタッチします。
レイヤーアクションというメニューが出てくるので、真ん中より少し下にある、「透明度をロック」を押します。
鍵のマークが表示されて、ロックがかかりました。
カラーピッカーでブラシを別の色にして、変えたい部分に重ね塗りします。
上から別の色でなぞっても、描いた筆跡や滲み感はそのままで色味だけを変化させることができました。
透明度をロックしないと
透明度をロックせずに同じことをした結果がこちらです。しっかり色が変化するまで何度も重ね塗りした結果、筆跡が変わって色もくすんでしまいました。
最後に
「透明度をロック」は、文字通り透明度の数値に鍵をかけて保護しておくという意味です。同じレイヤー内で色を重ねた際に、塗りが濃くなりすぎる(ブラシの筆跡が重なったところが濃くなりすぎてしまう)ことを防ぎたい!というときに効果的です。また、最初に描いた範囲内で色が重なっていくので、はみ出しを気にせずに素早く手直しができ、作業効率アップにつながると思います。
同じレイヤーに描くことが前提なので、異なるレイヤーではみ出しを気にせずに描きたい時は、「透明度をロック」ではなく、レイヤーマスクなどの別の機能を使いましょう。
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