はじめに
目次
アナログで描いたものを、デジタルで描くときの下絵として使いたいということがあると思います。イラストを撮影し、Adobe Fresco内で配置する方法を初心者向けに紹介します。
全てiPadを使用しています。
撮影する
Adobe Fresco内でカメラを起動し撮影する方法と、あらかじめ撮影したものを読み込む方法があります。また、標準のカメラアプリではなく、メモアプリでスキャンするというやり方も番外編的に紹介します。
方法その1:Adobe Fresco内のカメラで撮影する
Adobe Frescoで左のツールバーから画像挿入のアイコンを押します。その中のカメラのアイコンを押すと、iPadのカメラが起動します。
なるべく以下の点に注意して撮影します。
- 明るいところで撮影する
- 影が入らないように撮影する
線の近くに影があると、トレースすべき線がわかりづらくなります。
撮影したら、サイズや配置する場所を調整し、「完了」を押します。
方法その2:すでに撮った画像を読み込む
もうすでに撮影した画像を取り込む場合には、同じツールでこちらのアイコンを押して、アルバムから画像を選びます。
サイズや配置する場所を調整して、「完了」を押します。
画像の位置やサイズを調整するときの詳しい操作を知りたい方は、こちらも参考にしてください。
その他:メモアプリでスキャンする
影が入らないように撮影するのが難しいという場合におすすめなのが、Apple製品に標準で入っている「メモ」のアプリから撮影方法です。
メモアプリに、書類を認識し撮影・加工してくれる「スキャン機能」というものがあります。紙の四角(よすみ)に合わせて角度を補正してくれるため、スキャナーを使ったように綺麗なデータに仕上がります。意外とすごい機能です。
(メモアプリでのスキャンは紙の大きさが基準になるので、紙に対してあまりに小さい絵だと鮮明になりません。ある程度大きさがある絵で使うことになります。)今回の絵は、A4に近いスケッチブックにハガキくらいのサイズで描いています。
適当に開いたメモの編集画面でカメラのアイコンを押して、「書類をスキャン」を選択します。
カメラが起動したら、絵が描いてある用紙の真上にかざします。
用紙と認識しているところが黄色くなり、最適な位置に来ると自動で撮影されます。うまくいかない場合は画面右の「手動」を押して、用紙が端まで映ったタイミングで白いボタンを押します。用紙の四隅に白い丸が表示されるので、ずれていたらドラッグで修正します。よければ右下の「スキャンを保持」を押します。
撮れた写真が問題なければ、右下の「保存」を押します。
画面下の、撮った写真が小さくなっている部分をタップし、右上のメニューから円が3つ重なったアイコンを押します。
一番下の「カラー」が撮影したそのままの色味の画像です。撮ったそのままだと自分の影や用紙の凸凹が写り込んでしまいます。
「グレースケール」を選ぶと、書類の余白が綺麗な真っ白になって線が強調されます。
比較すると、かなり綺麗になっているのがわかります。加工後はそのまま色を塗ってもよさそうなくらい、パキッとした線になりました。
次に、メモに出てきた「スキャンした書類」の画像を押して画面いっぱいに表示させて、スクリーンショットを撮ります。
iPadでのスクリーンショットは、ホームボタンとトップボタン(電源のON/OFFで押すボタン)の同時押しでできます。
このままiPadの写真アプリに保存できたらいいのですが、メモで撮影したものは必ずPDFになってしまいます。Adobe Frescoでは取り込むことができない形式となるので、スクリーンショットで代用します。
あとはAdobe Frescoを開いて撮ったスクリーンショットを読み込みます。読み込み方法は、方法その2を参照してください。
終わりに
普通のカメラアプリを使って平面的なものを至近距離で撮影すると、自分の影が入って暗くなってしまったり、紙に対して平行に撮るのが難しいときがあります。構図を参考にする程度のラフなスケッチならいいのですが、なるべく綺麗に取り込みたいときに有効な方法として、メモアプリを紹介しました。ただ、PDFでしか保存がされないようなので、JPEGなどの画像形式にできれば、スキャンしたデータの他のアプリでの活用がスムーズにできるなと感じるところです。
実は「Adobe Scan」という書類のスキャンに特化したアプリがあり、こちらは撮影後にデータ形式(PDFやJPEG)を選べるようになっているので、興味がある方は試してみてください。
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