はじめに
目次
基本的なクリッピングマスクは、複数のオブジェクトを対象とするとき、それらをグループ化したり、複合パスを作成することになります。マスクのサイズを定義するオブジェクトと、マスクの対象のオブジェクトを異なるレイヤーに配置していた場合、クリッピングマスクの作成によって自動で一つのレイヤーにまとめられるので、レイヤーに適用していた透明モードやアピアランスは保持されず見た目が変わってしまいます。
「新規サブレイヤーに集める」を使う
何かいい方法はないものかと思っていたところ、「新規サブレイヤーに集める」を使うのが最適なようでした。
「新規サブレイヤーに集める」を行うと、レイヤーが新たに作られ、その中に既存のレイヤーがサブレイヤーとして含まれるという形になります。その後上位のレイヤーに配置したオブジェクトでクリッピングマスクを作成します。
具体的なやり方を見ていきます。
やり方
このような絵で、青の長方形からはみ出した部分がマスクされるようにします。
新規サブレイヤーに集める
まず、クリッピングマスクをしたいオブジェクトがあるレイヤーを全て選択した上で、ウィンドウの右上のメニュー(3本線のアイコン)を押し、「新規サブレイヤーに集める」をクリックします。
長方形を作成する
新しく上位のレイヤー(画像ではレイヤー5)が作成され、既存のレイヤーがサブレイヤーとして含まれる形になりました。上位のレイヤーでクリッピング用の長方形を作成しておきます。
クリッピングマスクを作成する
長方形を選択した状態で、右上のメニューから「クリッピングマスクを作成」をクリックします。
できました。
アートボードでトリミング表示にする
クリッピングマスクではないのですが、アートボードのサイズでクリッピングマスクを適用するなら、見かけ上でクリッピングマスクを適用したような表示にする「トリミング表示」が便利です。
上のメニューバーの「表示」から「トリミング表示」を押すと、アートボードの外側は非表示になりました。画像の通り、レイヤー構造はそのままです。
最後に
Illustratorでクリッピングマスクを作成するとき、対象のオブジェクトをグループ化または複合パスに変換する手順が必須だと思っている方は多いと思います。しかしレイヤーにアピアランスが適用されていた場合、一つ一つ設定し直すのは大変です。レイヤー構造やアピアランスをそのままにクリッピングマスクを作成したいときは試してみてください。
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